高学年の算数は中学校の数学のいしずえとなる内容が増えてきます。
※ タップorクリックすると拡大できます。
表の見かた
高学年の単元はどれも重要で、優先度で仕分けするのは現実的ではありません。ですから、ここでは特に大事だと思われる単元のみピックアップして、そのポイントを解説しています。
★学びの工夫も参考にしていただければ幸いです。
これまでの算数で学んできた面積や時間など様々な量を組み合わせて別の量を生み出すのが、この「単位量あたり」です。密度や速度、打率など社会の事象を数で見えるようにする大切な役割を担っていますから、丁寧に学びたい単元です。
単位量あたりは、たとえば車の速度を例に取ると、ある時間にどれだけの距離を走るかで考えます。4時間で320kmでも、7時間で560kmでも速さをあらわすことは可能ですが、2つの量のどちらかを「1」にしたほうが理解も比較も容易になることから、時間を単位にすえて1時間あたり80kmとあらわします。1kmあたり0.0125時間でも速さはあらわせますが、なぜ1時間あたりが定着したかを考えてみるのも面白いかもしれません。
ぱっと見える量ではない単位あたり量を、みえる形にする「かけわり図」をぜひ活用してみてください。
かけわり図のプリント教材はコチラ
さらに深く学ぼうと思ったら・・・
割合は2つの量を比較したときにあらわれる数で、基準の量を1とみなしたときのもう片方の値のことをいいます。前述した密度や速度も割合の一種といえるかもしれませんが、基準の1に単位がつくものは単位量あたり、単位のつかないものを割合と区別するのが一般的です。時速80㎞はそれ自体が速さという量ですが、前年比80%は量としての意味がありませんから、わけて考えたほうが分かりやすいのでしょう。
割合のポイントは、前述した「基準の量を1とみなす」ことにあります。具体的な量を抽象的な1という数字のみに置き換えるのですから、子どもにはなかなか手ごわい考え方です。この1とみなすことの萌芽は、単位量あたりの学びの"1時間あたり"や"1㎢あたり"にありますから、つまずいてしまうようなら「かけわり図のプリント教材」で復習してみましょう。
さらに深く学ぼうと思ったら・・・
この単元については「比例について」をご覧ください。